就活している人の中には「OBOG訪問ってなんだろう?」「就活生はみんなしないといけないのかな」と不安に思っている人もいるでしょう。
私は、10回以上OBOG訪問を行いましたが、別に就活生はみんなしないといけないわけではないと思っています。
この記事では、OBOG訪問とは何か、どんな意味やメリットがあるのか、具体的な方法も合わせて詳しく解説します。
目次
OBOG訪問って何?就活生はしないといけないの?
まずは、OBOG訪問について詳しくご紹介します。
どういったものなのか、意味やメリットについて紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
OBOG訪問とは
OBOG訪問とは、「Old Boy・Old Girl」の略で、大学の先輩や既卒者、社会人の人に話を聞くことを指します。
自分が通っている大学を卒業した先輩はもちろん、同じ大学でない社会人の方に話を聞くことも、OBOG訪問と呼びます。
OBOG訪問では、就活や自分の将来、業界や企業について話を聞く・相談することがほとんどなので、訪問時期は就活の最初に行うことが多いです。
具体的には、大学3年の6月〜10月に訪問する学生が多いです。
訪問の形としては、大学のイベントとして大学構内で行われることもあれば、アプリなどで待ち合わせをして話したり、オンライン上で行うこともあります。
コロナ下では、ビデオ通話以外の訪問は禁止されており、アプリ内の機能やZOOM、Skypeなどを使ったオンラインOBOG訪問が主流です。
OBOG訪問をする意味は?実際に行って分かったメリット
OBOG訪問をする最大の意味・メリットは、実際に働いている社会人の人に話を聞けることです。
例えば、大学について不安に思っている高校生に対して、「大学はこんなところだよ」「大学に入ったら、まずこんなことしたほうが良いよ」とアドバイスできると思いますが、これの就職バージョンと考えると良いでしょう。
また、私が実際にOBOG訪問をして、強く感じたメリットは次のとおりです。
- 実際に働いている社会人の人に生の話を聞ける
- 話を聞いていく中で、自分の中で考えがまとまってくる
- 新たな出会いが生まれ、人事の人などを紹介してもらえるきっかけにもなる
実際に働いている社会人の人に生の話を聞ける
優秀なキャリアを歩んでいる人は、どんなことに気をつけて就活を行ったのか、今の業界や企業の状況など、生の声を聞くことができるのは、非常に良かったです。
海外の有名な大学に行っていた人、有名な外資系・大企業に勤めている人、起業している人など、いろいろなバッググラウンドの人に話を聞くことができます。
また、30代半ば〜40代、20代など、いろいろな年次やキャリアを歩んだ人に話を聞くと、共通する部分や違う部分に気づくことができます。
共通する部分は、真理ですし、違う部分は新たな視点として取り入れることができました。
学生の間で回っている情報は、とにかく少ないため、実際に働いている社会人に話を聞きながら、情報収集するのが良いでしょう。
話を聞いていく中で、自分の中で考えがまとまってくる
いろいろな経歴の人に話を聞くことで、間違ったイメージや解釈は修正されていきますし、どういったキャリアを歩みたいかなど、自分の中で考えがまとまっていくのも、訪問するメリットだと思います。
業界や企業の選び方、入ってすぐに辞めていく人の特徴、成長する人の特徴など、経験に基づいた意見や考えを聞くことができるのは、非常に刺激的でした。
学長
新たな出会いが生まれ、人事の人などを紹介してもらえるきっかけにもなる
頻繁にあることではないですが、人によっては、その人に合ったインターンシップや人事の人を紹介してくれる場合があります。
OBOG訪問を行うことで、新たな出会いや可能性を生み出すきっかけにもなります。
実際に、連絡先を交換して、企業を紹介してくれたり、人事を紹介してくれたOBOGの方もいました。
就活のときOBOG訪問をしない人も多い?
就活のとき、OBOG訪問をしていないという人も多いです。
当たり前ですが、就職や業界のことについて、自分なりの考えやプランがあり、不安が特にないという人は、別にOBOG訪問をする必要はありません。
OBOG訪問をしたからと言って、内定率が上がるわけではありませんし、聞きたいこともないのに「しといた方が良いだろう」と相談をするのは、お互い時間の無駄です。
自分のキャリアプランや、業界・企業のことなど、OBOGの人だから知っていることについて聞きたいという人は、利用したほうが良いでしょう。
OBOG訪問ではどんなことを質問すれば良い?
OBOG訪問をしようと考えている人の中には、どんなことを質問すれば良いのか迷っている人もいるでしょう。
私はいろいろな業界・企業に働く方に、次の質問をしていました。
- 今まで働いてきた業界に入ることのメリット・デメリット、付くスキルや経験
- 今まで働いてきた企業の特徴や、社風、働いている人の特徴や、メリット・デメリット
- 自分のキャリアプランに合った業界や企業の紹介
- 就活のおすすめの進め方(ESやWebテスト、OB/OG訪問への考え方)、その企業への受かり方
- その他(話を聞く中で質問する)
OBOGの経歴に基づいた業界や企業に関する質問
まずは、そのOBOGの方が歩んできたキャリアに沿って、質問しました。
その業界に入った理由や、実際に入ってみて感じたこと、その業界に入るからこそ得られるスキルや経験など、実際に働いたからこそ分かることを聞きました。
また、働いたことのある企業についても聞きました。その会社はどんなことに強く、どんな特徴のある会社なのか、働いている人はどんな人が多いのか、その方が感じる良いところ・悪いところなどです。
ただ、業界と企業については、時代もあるので、参考にならない部分もあるので、そこは注意しましょう。
自分の将来のキャリアプランについての質問
そして、自分がやりたいことや考えているキャリアプランに合った業界や企業についても考えてもらいました。
「こんな業界が良いんじゃない?」「こんな企業が合っていると思う」など、実際に選ぶ上で非常に助かりました。
ESやWebテストなどの選考対策に関する質問
あとは、OBOGの方が就活をしたときのやり方や、やっておいたほうが良いこと、ESやWebテスト・面接時のポイントや注意点などについても聞きました。
何年も社会人を経験した今、ESを書くならどんなことに注意するか、どんなESなら通ると思うか、面接で気をつけること、どんな学生だったら取りたいと思うかなど、経験に沿って話してくれるので、非常に説得力がありました。
OBOGはどうやって探す?OBOGの探し方や訪問の具体的なやり方
ここでは、OBOGの探し方や具体的な訪問方法についてご紹介します。
おそらく、最も簡単に話を聞くことができる方法は「アプリを利用する」ことです。OBOG訪問サービスは、いくつかあるので、気になるものを登録して、利用してみましょう。
サービスに登録する
まずは、OBOG訪問サービスに登録します。
「ビズリーチ・キャンパス」や「Matcher」など、いくつかOBOG訪問サービスはありますが、どれも簡単に登録することができます。
私は「ビズリーチ・キャンパス」が最も良かったと思いましたが、MatcherやHello Visitsにも、それぞれ魅力があったので、気になるものに登録してみましょう。
プロフィールを書く
OBOG訪問サービスに登録したら、まずはプロフィールを完成させましょう。
OBOG訪問サービスに限らず、就活サービスでは、プロフィールが大事になります。自己PRだと思って、とにかく詳しく書くことを意識しましょう。
ちなみに、私は、下の写真くらいプロフィールを書いていました。
OBOGの方は、プロフィールを見て、相談を受けようか判断するので、できるだけ細かく記入するようにしましょう。
OB・OGを探して、コンタクトを取る
アプリ内でOBOGを探して、コンタクトを取ります。
ビズリーチ・キャンパスは、マッチング機能があるので、マッチングしたら、まずは挨拶・お礼をしましょう。
自己紹介や、どんなことを質問したいかも、簡単にまとめると、非常に親切でしょう。
日程調整をして、訪問する
メッセージで、日程調整を行って、実際に訪問します。
日程調整を行う場合は、複数日、自分の都合の良い日程や相手の都合の良い日程を聞くのが一般的です。
相手に都合の良い日程を聞く場合は、次のように聞きましょう。
オンラインでのビデオ面談を希望なのですが、お時間を頂戴することはできますでしょうか?もしよろしければ、◯◯さんのご都合の良い日程をいくつかご提示いただけますと、幸いです。
自分の都合の良い日程を伝える場合は、2,3個、日程を提示しましょう。
OBOG訪問のときに注意すべきマナー
OBOG訪問を行うときには、注意すべきマナーがいくつか存在します。事前に確認して、失礼のないようにしましょう。
- アポを取るときは丁寧に行う
- 事前に質問事項は共有する
- 訪問中も、一方的にならない
- 訪問後は、きちんとお礼メールを送る
アポを取るときは丁寧に行う
まず、OBOG訪問のアポを取るときは、丁寧に行いましょう。
「サービスに登録しているんだから、就活生の話を聞くのは当然だ」なんて、決して思ってはいけません。普段の業務がある中、忙しい時間を割いてくれています。
◯◯大学・◯◯部3年の□□(自分の名前)と申します。
キャリアプラン・人生相談に乗っていただきたく、ご連絡させていただきました。オンラインでのビデオ面談を希望なのですが、お時間を頂戴することはできますでしょうか?もしよろしければ、△△(OBOGの方の名前)さんのご都合の良い日程をいくつかご提示いただけますと、幸いです。
このように、
- どんなことを相談したいのか
- 相談の時間を取ってくれるか
- 都合の良い日程
を正しい日本語・丁寧語で聞きましょう。
事前に質問事項は共有する
社会人の方は、学生と違い、非常に忙しいです。貴重な時間を使って、相談に乗ってくれるため、「何を聞きたいか分からない」なんてことは、あってはいけません。
当日、聞きたい質問は、必ず当日までに共有しましょう。相手もその答えを当日までに考えてくれますし、より有意義な時間を過ごすことができます。
ただ、OBOGの方の中には、「事前共有してほしい」と言わない方もいます。その場合でも、必ず共有するようにしてください。
訪問中も、一方的にならない
OBOG訪問は、相談会とは言え、コミュニケーションをする場です。質問を一方的に行ったり、聞きたいことが聞けたら「はい、終わり」なんて失礼なことはないようにしましょう。
質問を答えるにあたって、OBOGの方の経歴や過去を語る場面は必ずあります。適切な相槌や笑顔は忘れず、その話を踏まえた質問も行えると良いでしょう。
訪問後は、きちんとお礼メールを送る
訪問中の最後も、「お忙しい中、お時間を割いてくださりありがとうございました」と、お礼の言葉は伝えるようにしましょう。
そして、訪問終了後も、メッセージで、改めてお礼を伝えることも忘れてはいけません。
何度も言いますが、本当に忙しい中、時間を割いて、相談に乗ってくれています。礼儀やマナーは、必ず守るようにしましょう。
OBOG訪問のおすすめサービスサイト・アプリ3選
ここでは、私が実際に利用して良いと感じたOBOG訪問サービス・アプリを3つご紹介します。
- ビズリーチ・キャンパス
- HelloVisits
- Matcher
ビズリーチ・キャンパス
ビズリーチ・キャンパスは、OBOG訪問サービスの中で、最も代表的です。
2019年9月時点で、39大学で利用ができ、学生は約51,000人、OB・OGは約27,000人登録しており、業界トップレベルです。
ビズリーチ・キャンパスでは、同じ大学を卒業したOBOGの方に話を聞くことができます。一流の企業に勤めている方が非常に多いです。
また、企業公認のOBOGも多く、アクティブな人が多いため、「すぐに話を聞きたい」という人にもおすすめです。
ただ、利用できる大学が限られているので、利用できない就活生もいるのは、デメリットと言えるでしょう。
ビズリーチ・キャンパスが利用できる就活生は、必ず利用しておきましょう。
HelloVisits
HelloVisitsは、ビズリーチ・キャンパスと並ぶ、代表的なOBOG訪問サービスです。
今はビズリーチ・キャンパスが主流のサービスですが、少し前までは、HelloVisitsが主流のサービスだったようです。
HelloVisitsの最大の特徴は、OBOGの方の真剣度が高い点です。プロフィールがとにかく細かく、信じられないほど丁寧です。
「どうしてもこのOBOGの方に話を聞きたい!」という熱意のある就活生が利用するイメージがあります。
真剣に、就活相談をしたいという方は、HelloVisitsを利用してみてください。
Matcher
Matcherは、ビズリーチ・キャンパスやHelloVisitsとは違い、「気軽にOB・OG訪問ができるサービス」です。
最大の特徴でもある「就活相談に乗るので、◯◯してください」という、ギブアンドテイクのシステムが採られています。
「この企画について、率直な意見をください」「一緒に山に登ってください」などユニークなお願いもあれば、何もしなくて大丈夫というOBOGの方もいます。そこまで構える必要はありません。
Matcherに登録している人は、大学や企業、働き方など、本当にいろいろなので、面白い人に出会うことができます。
イメージとしては、ビズリーチ・キャンパスやHelloVisitsよりも緩いので、気軽にOBOGの人に話を聞きたいという人におすすめです。
OBOG訪問についてよくある質問まとめ
最後に、OBOG訪問についてよくある質問についてご紹介します。一通り確認してみてください。
OBOG訪問をするときはどんな服装が好ましい?
OBOG訪問をするときの服装ですが、特別なことわりがない限り、軽装で大丈夫です。
もちろん、ラフ過ぎる格好ではなく、最低限のマナーは守りましょう。
心配な方は、「服装などの指定はありますか?」と事前に聞いておくと良いでしょう。
OBOG訪問は内定後でも受けられる?
もちろん、受けられます。
内定後というと、「複数、内定をもらってどこに決めようか迷っている」という場合が多いでしょう。
内定前と比べて、より具体的な話ができるので、内定後こそ、OBOG訪問の価値が出るという人もいます。
どんなことで悩んでいるのか、自分がやりたいことなどについて明らかにして、OBOG訪問をすると良いでしょう。
OBOG訪問をしたいけどいない。どうしたら良い?
複数のアプリを利用して、粘り強く探しましょう。
OBOG訪問は、「この時期はやっていない」ということはないので、いつでも相談することができますが、やはり6月〜3月がOBOGも準備していると言えます。
その時期に合わせるのも一つですが、プロフィールを充実させ、丁寧なメッセージを送ることも心がけましょう。
OBOGに対して「話を聞きたい」を送っているものの、マッチングしない、訪問OKが出ないという人は、プロフィールがきちんと入力されているか、失礼なメッセージを送っていないか、再度確認しましょう。
OBOG訪問サービスを利用して就活時の不安を取り除こう
ここまで、OBOG訪問サービスについて、詳しくまとめてきました。
OBOGの方には、大学にいるだけでは得られない、生の話を聞くことができます。OBOG訪問を通じて、新たな出会いや可能性を生み出すこともできるので、就活生には、ぜひ利用してほしいサービスです。
ぜひ複数のOBOG訪問サービスを利用して、納得の行く就職活動ができるようにしましょう。