SPIの対策はどうすれば良い?複数内定者が徹底解説

Webテスト

就活をしている人の中には、「SPIの対策をしなければ…」と思っている人も多いでしょう。

ただ、どのように対策をしたら良いのか、そもそもSPIとは何なのか、理解している人は多くありません。

この記事では、複数内定をもらった筆者が、SPIの対策について徹底解説します。

SPIとは?対策の前にまずはWebテストの種類や形式を押さえよう

パソコン

ここでは、SPIとは何かについて詳しく解説します。

「SPIの対策をしなきゃ!」と言っている人の多くは、SPIとは何かを知らない場合がほとんどです。それでは、効果的な対策はできないでしょう。

まずはSPIとは何かを理解してから、具体的な対策に移るようにしましょう。

SPIとは?

SPIとは、Synthetic Personality Inventoryの略で、「適性検査」を意味します

リクルートマネジメントソリューションズ社が提供しており、国内で最も採用されている適性検査です。適性検査を実際に受けたことがある人は、SPIの問題を何度も見たことがあるでしょう。

また、多くの人が勘違いしているのは、「SPIは、数ある適性検査のうちの1種類」ということです

適性検査 種類

どの企業でもSPIは実施されていると思っている人もいるかもしれませんが、そうではありません。

適性検査を実施するか、しないか、どの適性検査を実施するかは、企業ごとに違います

ですので、「漠然とSPIを勉強していたけれど、志望企業では適性検査がなかった」「SPIではない試験だった」ということも往々にしてあります。

企業にエントリーする前に、「Unistyle」や「Onecareer」などの体験談で必ず確認するようにしましょう。

企業が適性検査を実施する理由

企業が適性検査を実施するのは、「大量に集まる応募者を、一気に絞り込むため」です。

多くの人が行きたいと感じる企業(商社や銀行など)は、新卒の時期になれば、何もしなくても応募が殺到します

具体的な応募者数は公表されていませんが、倍率は100倍を超えると言われています。

そんな大量の応募者を一人ひとり見ていく(エントリーシートを1枚1枚見たり、面接を行ったり)など、できたものではありません。そこで「適性検査」を利用して、大量に切っていくのです。

適性検査を行う企業は、大企業や認知されている企業・有名企業が多いというのも、そういった理由です。

適性検査の主な種類(Webテスト)

適性検査にはいくつか種類がありますが、ほとんどの企業で実施されているのは、次の4つです。

  • SPI
  • TG-Web
  • 玉手箱
  • C-GAB

SPI

SPIは、適性検査の代名詞にもなるほど、メジャーな試験です。

2019年度では、年間13,600社もの企業で導入され、204万人もの就活生が受検しています

性格検査で、就活生との相性やポテンシャルなども見ることができるため、その点も人気の理由となっています。

出題科目
  • 基礎能力:言語・非言語 (約35分)
  • 性格検査(約35分)
  • 構造的把握力検査(約20分)※企業がオプションで選択する
  • 英語検査(ENG)(約20分)※企業がオプションで選択する

基本的には、言語・非言語・性格検査が試験内容で、90社以上の企業が実施しています

また、オプションで構造的把握力検査と、英語検査(ENG)を実施する企業もあります。これは企業によって変わるので、事前に確認しておくようにしましょう。

ちなみに、出題科目をすべて出題する企業もあり、伊藤忠商事や丸紅、三菱商事など、総合商社が実施しています。

応募者数が多く、倍率の高い企業では、出題科目が多くなる傾向にあると押さえておきましょう。

実施スタイル
  • テストセンター:性格検査以外を、テスト会場(試験場)で受験する
  • インハウスCBT:企業のパソコンで受験する
  • ペーパーテスト:企業が用意した会場で受験し、マークシートで回答する
  • Webテスト:自宅などのパソコンで受験する

実施スタイルには、特定の会場で受験するテストセンターや、自宅で気軽に受験することができるWebテストなど、大きく4つあります

これも企業毎に違い、テストセンターで受験する場合は、ズルが全くできなくなるので、きちんとした対策が必要です。

  • リクルートHD / 伊藤忠商事 / 丸紅 / 三菱商事 / 三井住友銀行 / 博報堂 / 電通 / 野村総合研究所 / トヨタ自動車 / 三菱重工業 / 旭硝子 / 三菱電機 / パナソニック / 三井不動産 / 損保ジャパン日本興亜

上記の企業では、テストセンターでの受験になります。エントリーを希望する場合は、テストセンターでも高得点が取れるように、対策をしましょう。

実施企業例
  • 日本航空(JAL) / ANAエアポートサービス / トヨタ自動車 / アサヒ飲料 / 三菱UFJ信託銀行 / 三井住友信託銀行 / エムスリー / LINE / ソニー・ミュージックエンタテインメント / テレビ朝日 / 野村総合研究所 / フューチャーアーキテクト / 住友不動産 / リクルート / オリエンタルランド

SPIを適性検査として利用している企業は、航空業界から自動車業界、コンサルティング業界など、多岐にわたります

最も利用している割合が高い試験なので、多くの人が1度は受験する試験でしょう。

TG-Web

TG-Webは、ヒューマネージ社が開発したWebテストで、図形の問題や暗号問題など、他の試験と比べても特徴的な問題が出題されるテストです

実施企業が急増しており、Webテストの中でも注目が集まる試験です。

難易度は非常に高く、対策をしないと解けないことが多いので、注意が必要です。

出題科目
  • 言語問題(12問・12分)※新型TG-Webは34問・7分
  • 計数問題(9問・18分)※新型TG-Webは36問・8分
  • 英語問題(10問・15分)
  • 性格テスト(約30分)

言語問題では、長文読解や空欄補充、並べ換えなどが出題され、長文では専門的・抽象的な読みづらい内容が多く出題されます。

計数問題では、暗号や展開図、推論などが出題され、初めて受験する人は、今まで見たことがない人が多いでしょう。

英語問題では、長文読解が出題されます。難易度の高い長文が出題され、制限時間内に読み取ることが難しいものになっています。

実施企業例
  • ローランド・ベルガー / デロイトトーマツコンサルティング / モルガン・スタンレー / キリンホールディングス / 味の素 / 三井住友銀行 / 資生堂

有名コンサルティング会社、日本を代表する大手企業などが、TG-Webを実施しています

就活生からの人気も高く、受験を志望している人も多いので、きちんとした対策が必要です。

玉手箱・C-GAB

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル社が開発した、総合職適性テストです。業界・業種に関係なく、多くの企業が導入しており、SPIに続く人気を誇っています。

C-GABは、「テストセンター方式の玉手箱」で、科目等はほとんど同じです。ただ、計数では電卓が使えないので、独自の対策が必要になります。

出題科目
  • 言語問題
    論理的読解(32問・15分)
    趣旨判定(32問・10分)
  • 計数問題
    図表の読み取り(29問・15分)
    四則逆算(50問・9分)
    表の空欄の推測(20問・20分)
  • 英語問題
    長文読解(24問・10分)
    論理的読解(24問・10分)
  • 性格テスト
    性格(68問・約20分)
    意欲(36問・約15分)

大きくは、言語・計数・英語・性格の4つが出題され、形式などは企業によって異なります

言葉の問題から、計算、英語まで、総合的な力を見られるので、きちんとした対策が必要になります。

実施企業例
  • 玉手箱
    アクセンチュア / PwCコンサルティング / 三菱UFJ銀行 / りそな銀行 / 日立製作所 / 日産自動車 / 日本マイクロソフト / KDDI
  • C-GAB
    サントリー / 静岡ガス / ホクレン農業協同組合連合会 / 三井物産

外資系コンサルティングファームや、三大銀行、総合商社など、有名どころがずらりと並んでいます

こちらも受験しようと考えている人は多いでしょうから、玉手箱もきちんと対策しましょう。

SPIの対策はすべきなのか?

SPIや他の適性検査の対策は、必ずしたほうが良いでしょう

というのも、適性検査の成績が原因で選考を突破できないということが多いからです。

完全なブラックボックスではありますが、エントリーシートを提出するタイミングで、適性検査を行う企業は、その結果次第で、ESを一切見ないとも言われています

また、適性検査を1回受けたら、その結果がずっと残ってしまう企業も存在し、ほとんど勉強しなかったために成績が悪くても、受け直すことができなく、選考に落ち続けることがあります。

志望動機を考えたところで、適性検査に通らなければ全く意味がないので、適性検査の対策は必ずしたほうが良いでしょう。

SPIの対策はいつから行えば良いの?

2017年3月7日にポート株式会社が行った調査によると、SPIの対策は「大学3年の1月〜3月から始める人が多い」ようです。

勉強する期間は、最低でも1ヶ月の人が多く、就活中は適度に勉強している人も多いようです。1日や1週間程度では、対策できないので、できるだけ早めに始めたほうが良いでしょう。

2022年卒の就活ではどう?

コロナウイルスの影響で、早期選考へと踏み切る企業が多くなり、インターンシップがそのまま選考に直結するケースが増えました。

そのため、夏のインターンシップでも、適性検査を必ず行う企業も増え、適性検査の勉強をしなければいけない時期も非常に早くなりました

今後も、同じような状況になるとは言えませんが、インターンシップの段階で適性検査を実施する企業も増えることが予想されます。

インターンシップの情報が解禁される6月から、適性検査の勉強を始めても良いでしょう。

SPIの対策方法は?

ここでは、SPIの対策方法をご紹介します。

SPIを始めとした適性検査は、受ける企業毎に変わります。まずは、自分が受けようとしている企業は適性検査を行うのかを確認し、どの適性検査なのかを把握しましょう。

その際は、UnistyleやOnecareerの体験談がおすすめです。出題された問題や対策方法まで書いてある場合もあるので、非常に参考になります。

実際の試験を受けながら対策しよう

SPIの対策にはいくつかの方法がありますが、「実際の試験を受けながら対策していく」というのが最も効率的です

というのも、対策本を買ってから対策をしてしまうと、本当はそんな問題出ないのに、勉強していたということになりかねません。

SPIの対策本を出している出版社は、その本だけでSPIの成績を上げる必要があり、抜け漏れがあってはいけないので、あまり出題されない問題までみっちり収録することがほとんどです

対策本を完璧にしてから、受けようとすると、無駄になってしまう可能性が高いのでおすすめしません。

また、SPIなどの適性検査は「慣れ」がとても大切です。時間制限がある実際の試験で慣れさせていきながら、対策本などで対策していくのが良いでしょう。

対策本を活用する

SPIの対策として、多くの人が行っているのが本を活用しての対策です。最も王道なので、SPIの対策を考えている人は、本を購入して対策することをおすすめします。

SPIの対策におすすめの本

ここでは私も活用した結果、適性検査の突破率を上げることができた、SPIの対策におすすめの本をご紹介します。

SPI「SPI&テストセンター 超実践問題集 / ナツメ社」

SPI 問題集

こちらの参考書は、SPI3とテストセンターでの試験の、全パターンを収録した完全版です。

正直、「こんな問題、出てるの見たことないよ」と思うものも多かったですが、完全版なので、「これさえ買っておけば問題ない」という参考書を求めている人におすすめです。

ぜひ繰り返し解いてみてください。

玉手箱・C-GAB「これが本当のWebテストだ! 玉手箱・C-GAB編 / 講談社」

玉手箱 問題集

こちらの参考書は、例題と時間内に解く上での解法が丁寧に書かれているのが特徴です。

玉手箱の適性検査で、頻出の問題ばかりがピックアップされており、解法が丁寧だったので、何度も解くことで、解法を刷り込むことができました。

玉手箱の適性検査の対策本として、非常におすすめです。

TG-Web「これが本当のWebテストだ! TG-WEB編 / 講談社」

TG-Web 問題集

こちらの参考書も、玉手箱同様に、例題と解き方が丁寧にまとめられています。

また、旧型と新型の両方がまとめられており、TG-WEBの適性検査を受験する人は、この1冊を繰り返し解くことで、対策することができます。

TG-Webの適性検査対策をしようとしている人には、非常におすすめです。

アプリを活用する

SPIの対策をアプリで行うのもおすすめです。電車での移動時間で学習することができるので、スキマ時間を有効活用することができます

SPI言語・非言語 一問一答

SPI アプリ

このアプリは、総ダウンロード数が33万を超える、SPIの代表的な対策アプリです

全部で300問以上の問題が収録されており、言語・非言語、ともに十分な学習を行うことができます

全問解説が付いており、アプリだけで自学自習を行うことができます。

さらに、間違えた問題をチェックすることで、あとから復習することもできますし、苦手問題や重要箇所を重点的に勉強することもできます。

どんな問題が出題されるのか確認したい、本での勉強はあまりしたくないという人は、まずはこのアプリから始めてみてください。

SPIの模擬試験を受けてみる

SPI 模擬試験

SPIの模擬試験を無料で受験することができるサービスがあります

大人塾」や「Smart SPI」がおすすめです。

制限時間があり、本番と同じ感じを味わうことができるので、演習を行うことができます。

さらに、SPI以外の適性検査の模擬試験を受けることもできるので、あらゆる試験に対応することができます。

ぜひ気になった人は、受けてみてください。

SPIの対策必要なし!?試験がない企業を狙うのも一つ

SPIで高得点が取れるか、適性検査を無事突破できるか心配な人は、そういったテストを実施していない「ベンチャー・スタートアップ企業」を検討してみるのもおすすめです

SPIなどの適性検査を実施する企業は、たくさんの応募者が集まり、すべての人を見ることができないために、適性検査を実施します。

あまり名が知られていないベンチャー・スタートアップ企業では、SPIなどのテストを行っていないことがほとんどです。

もちろん、性格などの適性検査を実施するケースは多いですが、エントリーシートや面接を重視しています。

SPIの試験が不安という人は、ぜひ検討してみてください。

SPIの対策に不安がある人はOB・OGやプロに相談してみよう

キャリアアドバイザー

SPIの対策に不安がある人は、OB・OGやプロに相談してみることをおすすめします。

無料で相談することができますし、自分の性格に合った対策などを教えてくれるでしょう。

ここでは、おすすめのOB・OG訪問サービスと就職エージェントをご紹介します。

ビズリーチ・キャンパス

ビズリーチ・キャンパス

ビズリーチ・キャンパスは、MARCH以上の学生におすすめのOB・OG訪問サービスです。

就活全般に関わることから、業界、働き方、企業情報まで、詳しく話を聞くことができます。

ビズリーチ・キャンパスを利用しているOB・OGの方は、有名金融機関やコンサルティング会社など、本当に優秀な方ばかりで、その人たちのSPI対策方法を余すところなく、教えてもらうことができます

自分に合った方法も考えてくれますし、SPI対策以外についても相談することができます。

完全無料で利用することができるので、まずは登録をして、気軽に相談してみてください。

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就活のプロに話と一緒に進めていきたいと考えている人は、ぜひチェックしてみてください。

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複数内定をもらった友人が利用していましたが、エージェントの人は丁寧に話を聞いてくれ、非常に良かったと絶賛していました。連絡手段がラインで、非常に話しやすい感じだったと言っていました。

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登録後は、じっくり1時間の個別面談を行ってくれるため、就活をする上での悩みや、考えていることを相談してみましょう。

SPIの対策をして確実に内定を勝ち取ろう

ここまで、SPIの対策について、詳しくまとめてきました。

SPIは、適性検査の1つで、最もメジャーなテストです。採用企業も多く、多くの人が一度は解くことになるでしょう。

大学3年の終わりの時期から対策しようと考えている人も多いかもしれませんが、早期選考の流れが主流になってきており、夏のインターンシップから適性検査を実施する企業も増えてきています

ぜひこの記事を読んで、早くから対策を行い、確実に適性検査を突破できるようにしましょう。